2020.07.16

後継者プラン 社内のあらゆる機能より創り出すことが可能

新型コロナウイルスが流行り始めた数か月前、タイ国内の多数の企業は生き残るために早急に環境に適応する必要がありましたが、感染者数が予想以下だったので状況も早期に改善し、通常の勤務に復帰し始めました。

Talk About

プラカン・パンタパラングーン氏 – シンク・ピープル・コンサルティング株式会社代表取締役

人事管理コンサルタント。給与報酬体系導入、考課査定管理システム導入、賃金給与福利厚生リサーチなど。人材管理カリキュラム講師。

7割以上が仕事に復帰したとはいえ、完全に変わってしまったことは、ワークスタイルでした。わたくしがコンサルティングを提供する機会のある顧客企業(タイ国内の日系企業)は、業務にテクノロジーが入り込んできていることを痛感しました。会議にしても、遠隔のテレカンファレンスや各種オンラインツール(Zoom, Google Meet)を利用しています。更に、企業のオフィス出勤スタイルも従業員を各週毎のシフトで出勤させるようになっています。

企業のシステム変革により、後継者プランに関しても、能力のあるタイ人を企業管理職として登用することが選択肢の一つとなりました。先ずご理解いただきたいのは、タイ国の日本人駐在員の大部分は、ゼネラルマネージャーやアシスタントダイレクター兼ゼネラルマネージャーとして駐在し、これらの管理職は任期を終えると自国に帰国し、将来的には人件費削減のため駐在者の人数はだんだん減少するという点です。よって、タイ国内の日系企業のニーズは、能力のあるタイ人スタッフを登用するということになるのですが、その際、昇進できるタイ人とは、優秀な他に社内全員から信頼を獲得していることが条件となります。

理論的には後継者プラン作成は完成可能ですが、実際には様々な障壁はあります。というのは、旧世代の日本人マネジメントは、会議の際には日本人のみを招集して会議を開き、タイ人はのけ者で、情報の伝達の蚊帳の外でした。この理由としては言語の障壁、タイ人スタッフ能力への信頼の欠如が挙げられます。一方タイ人にも日本人マネジメントにそのポテンシャルを示せなかったという点があり、このような問題が生じていたのです

私ならば、この問題解決には、旧世代の日本人マネジメントとのコミュニケーションには仲介者を立てる必要があるのではと考えます。タイ駐在員として新規に赴任した新世代の日本人マネジメントを立てるのです。この人物の想定像としては、年齢は35歳から45歳の世代で、新しいことに対して積極的な世代です。よって、会議やワークショップ開催にしても、タイ人従業員を出来るだけ参加させ日本人との交流を図ります。新世代の日本人マネジメントが見聞きしたことを、旧世代の日本人マネジメントに報告し情報を理解させることで、旧世代の日本人マネジメントは、タイ人スタッフに対して信頼を寄せるようになり、会議にタイ人スタッフを参加させ任せるようになるのです。

後継者プラン成功のファクター

後継者プラン体系は、社内の全従業員が、選考された者に真に能力があると納得出来るような透明性を有しており、且つ、一貫していなければなりません。それには3つの要素があります。すなわち、

1. 「パフォーマンス」:KPIによって数値化し評価できる優秀さ
2. 「コンピテンシー」:企業文化への順応性
3. 「ポテンシャル」:通常業務以上の業務への責任を有することが出来る潜在性

選考された者が上記の3つの要素を持ち合わせ、経営陣より高評価を獲得出来れば、社内の8割以上の従業員から認められることは間違いないでしょう

フレキシブルな人事

ここ数か月間メディアで「ニューノーマル」という言葉がもてはやされていました。新たな生活習慣基準とか、ライフスタイルが一変したと云われることもありますが、通常に戻ってみれば、思った程様変わりしていないのが現状です。システムの一部が変わっただけで、例えば、自宅で作業したり、オンラインでのEラーニング、オンライン講習セミナーという程度です。冷静に考えてみれば、これらはいずれやって来る変化であり、新型コロナウイルスはその引き金にすぎなかったのです。

近い将来、フレキシビリティが業務のあらゆる局面に関わってくると想定しています。特に、人事面で柔軟性が一層関わってくると想定しています。例えば、現在は勤務時間は朝の8時とか9時に出勤しますが、将来的には最適な時刻に変わるかもしれません。というのは業務の大部分が社外や自宅でなされるためです。更に、企業の現状の法定福利厚生以外のベーシックな福利厚生についても社則以上に現状に即して変更する必要があります。ある例を考えてみましょう。ある企業に20種の福利厚生項目があったとします。従業員は入社時に1万点与えられます。従業員は希望に応じて点数を福利厚生と交換し、項目に応じてポイントが控除されます。従業員がより福利厚生ポイントを必要とするなら、業績を上げたり、会社に貢献する必要があるのです。このようなオプションを作ることは将来生じるであろうフレキシブルな人事の一部と考えております。

行き違いは無くせる

「コミュニケーション」は大事ですね。社内の従業員のチームワークをより円滑に行おうとするならば、毎日「オーバーコミュニケーション」を取る必要があります。出来るだけたくさんコミュニケーションを取り、事実に基づいた情報を伝達するのです。間違いは許されません。零細企業だと従業員数が少ないのでそれほど難しくないでしょうが、大企業で多くの監督者がいる場合はチューニングして軌道に乗るのに少し時間が必要です。

大企業内での情報伝達は将来的には一層中間管理職が重要となってくるでしょう。というのはこの役職は、ゼネラルマネージャーと一般スタッフ間の橋渡しを担っているからです。もし中間管理職が意思疎通能力が欠如していれば、終わることのない問題が生じます。例えば、ゼネラルマネージャーからの情報を受け取っても一般スタッフへの業務命令を間違って伝達したり、一般スタッフから上がってきた情報を理解せずゼネラルマネージャーに間違って報告を上げるというようなケースです。

「私にとって、コミュニケーションとは『スキル』であり、行動様式ではないのです。よって、訓練することが出来るのです。習熟時間の多少の問題でしかないのです。」

生き延びるための「マルチファンクションなスキル」

現在では、従業員は一人で多くのタスクをこなさなければなりません。単純作業や単一作業を行う人物には、失業のリスクがあります。特に製造業では、通常人件費削減を行い機械化がテーマとなっています。よって、人間が社内で生き延びるためには、自分の業務に関連したスキルに習熟し、新たなことに挑戦する勇気が必要となるのです。

サッカーを思い浮かべてみてください。誰がフォワード、ミッドフィールダー、ディフェンダーを務めるかが明確に分かれていますが、メンバーの誰かが外れた場合はその近くのメンバーがすぐにその役割を補充します。よってサッカー場でのポジションは、実際には90分間の試合中常に変わり続けているのです。

御社の従業員をマルチファンクションスキルに養成したければスタッフの養成スタイルを70-20-10の割合に分割して行うとよいでしょう。

70%は、実際の職務遂行に於いて試行錯誤を重ね、実施後復習と訓練を行い習熟することです。
20%は、その分野に通暁した人物よりの経験を学び、ほかのスタッフにその知見を広げることです。
10%は、社外の講師により研修及びワークショップを実施することです。

最後に、企業のローカライゼーションの成功には、出来合いのテンプレートのようなものは無く、社内の管理職や従業員が真の企業文化を理解し、同僚とのコミュニケーションを図る重要性を理解している点がそれを導く一方法でしょう。最も重要な点とは、自身のスキル習熟度向上のために、新たなことを意欲的に学習するということなのです。

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